「20世紀少年」全巻まとめ買い。これで2,000円は安すぎ!

「20世紀少年」(浦沢 直樹)全巻を買った。
正確に言うと、「20世紀少年」全22巻と「21世紀少年」全2巻。あわせて24冊だ。

20世紀少年(浦沢 直樹)

マンガを買ったのは何年ぶりか覚えていないが、とにかく久しぶりだ。
まだ読んでいないが、古本とはいえ、送料もあわせて2,000円ほどで買えた。
Amazon、安いね。

普段マンガを読まない僕がなぜ読もうと思ったのか、それは先日テレビで映画「20世紀少年」を観たからだ。
映画公開時のCMで観た20世紀、万博、太陽の塔・・・これらのキーワードが刺さっていて、いつか観てみたいと思っていたのだ。

映画は全3作で、1969年から2015年までを描いた映画だが、全体に1970年代の雰囲気がいっぱいつまっている映画だった。
空き地に秘密基地を作って、お小遣い握りしめて駄菓子屋に行く。友達のあだ名は落合がオッチョで、木戸がドンキー。何から何まで昭和の世界だ。

観ていて懐かしいような、遠い未来のような不思議なイメージの映画だった。なんせ2015年の未来のシーンでも70年代の匂いがプンプンしてきて、ワクワクするのに、どこかノスタルジックで切なくなった。
子供の頃に描いていたような未来。そのまんまだけど、そんな感じがした。

思えば70年代って、今ほどモノもなく、お金もなく、楽しい時代じゃなかったような気がする。
でも、当時子供だったせいか、70年代には夢があった。昨日より今日、今日より明日、毎日よくなっていく。明るい希望のある未来がやって来ると信じていた。だから21世紀への期待は半端じゃなかった。

昭和ちびっこ未来画報

当時の少年誌に描かれていた未来の世界と(今もあるのか知らないが)今の少年誌に描かれている未来の世界は大きく違うはずだ。
世界中を張り巡らせた透明のチューブでできた線路(トンネル?)を走る乗り物で、世界中どこにでも数時間で移動でき、宇宙旅行にも行ける、まさにSFの世界がやってくると思っていた。

なんせアポロ計画で38万km離れた月に行ってた時代だ。地球の表面近く400km上空を飛んでる国際宇宙ステーションへ行くのとわけが違う。いずれ人類は火星や他の惑星にも行けるのだろうと思っていた。

SFメカニック・ファンタジー 小松崎茂の世界

それでいて、1999年7の月には空から恐怖の大王が降ってきて、人類が滅亡すると本気で信じていた。

ん?

映画チラシ 千代田劇場「ノストラダムスの大予言」監督 舛田利雄 出演 丹波哲郎、由美かおる

それって「20世紀少年」のケンヂたち、そのまんまじゃん!

ケンヂたちが何年生まれかわからないが、映画の年代から逆算すると僕より年上で、そんなに年は近くないと思う。
でも、あの頃、少年時代を過ごした20世紀少年なら、みんなそれほど違いはないはずだ。

あの頃の子供がそのまま大人になった「ともだち」。その「ともだち」が作った歪んだ未来の世界は、子供の頃に考えていた未来のまんまだ。
気味が悪いようでいて、どこか懐かしいあの世界を観ていると、子供の頃からあまり変わっていない自分は身につまされた。

コミック・マスターピース 20世紀少年 1/6スケールフィギュア ともだち(10年1月出荷予定)

原作のマンガが映画化された段階で、ストーリーは省略されているはずだが、テレビで放映されたのはさらにCMを含めて2時間弱にカットされたテレビ版だ。
おそらくかなり端折られているのだろう。大まかなストーリーはわかったが、足りないと感じるところや、説明不足に感じたところも少なくなかった。

もう少し古き良き昭和への郷愁にひたって、テレビ版で残った謎を解決するために、これから24巻読んでいきたい。
1日2冊読んでも2週間ほど楽しめる。これで2,000円とは、やっぱり安い。

しかし、マンガを一度に24冊もまとめて買えるなんて、大人になってよかったな。