「Kindle Voyage」を1週間使ってみた。「Kindle Paperwhite」との比較など
「Kindle Voyage(キャンペーン情報なし、Wi-Fi + 3G)」を購入した。
以前「KIndleを初めて購入する人にオススメする機種はこれだ!」で、「Kindle Paperwhite Wi-Fi + 無料3G」と「Kindle Voyage Wi-Fi + 3G」をオススメした。
ただ、自分では「「Kindle Paperwhite 3G」開封の儀」で紹介した「Kindle Paperwhite 2012」を買い換えるか迷っていた。
今回は、なぜ「Kindle Paperwhite 2012」から「Kindle Voyage」に買い換えたのか? 買い換えてみて、よかったのか?
そのあたりついて書いてみたいと思う。
なぜ「Kindle Voyage」に買い換えたのか
「Kindle Paperwhite 2012」には、本当に満足していた。
マンガや、細かい表などの多く載った技術書などを多く読む人の評価はまた異なるかもしれないが、テキスト中心の小説などを多く読む人には最高の端末だった。
これといった不満もなく、壊れるまで何年でも使えると思っていた。
1ヵ月ほど前に母が入院することになり、その時に「Kindle Paperwhite 2012」を貸した。何十冊もの本が入っているので、当分の間、時間をつぶせるし、消灯時間になってもバックライトがあるので楽しめる。
渡す時に、画面の「左」で次のページ、「右」で前のページに移動し、「上」でメニュー表示と、簡単な使い方だけ教えていたのだが、戻ってくると、文字の大きさを変えたり、普通に使いこなしていた。
わざわざ端末を買ってまで電子書籍を読もうと思う老人は少ないと思うが、専用端末なのでインターフェイスも単純だし、文字の大きさを読みやすい大きさに変えることができたりと、意外とマッチするのではないかと思った。
そんなわけで、そのままあげてしまった。ただ、しおりの同期とか、同時に使うと面倒なので、アカウントは削除して別のアカウントで設定することにした。
そこで感じた唯一の不満がギフト機能だ。
読むことはできるが、購入だけはハードルが少し高くなる。Aのアカウントで決裁して、Bのアカウントで読めるような機能。わかりやすく言うと「ギフト機能」が実現できるようになると、もっと使いやすくなるのではないかと思った。
「Kindle Paperwhite 2012」と比べて
まず驚いたのが箱の小ささだ。
「Kindle Paperwhite 2012」の箱より、二回りくらい小さくなったのではないだろうか。
「Kindle Paperwhite 2012」比べみるとわかるが、本体とほぼ同じ大きさだ。
中に入っているのはこれだけだ。
充電ケーブルは入っているが、充電アダプタは入っていない。
すでに何個も家にあるし、パソコンがあればUSB端子から充電できるので必要ないが、必要な人は別売の「Amazon Kindle 5W USB 充電器」を購入する必要がある。
左が「Kindle Paperwhite 2012」で、右が「Kindle Voyage」だ。
画面サイズはどちらも6インチで同じ大きさだが、全体のサイズは169×117×9.1mm、162×115×7.6mmで、数ミリずつ小さくなっている。
「Kindle Voyage」は画面がタブレットのようにフラットだが、ちょうど「Kindle Paperwhite 2012」の画面のまわりの枠がなくなったのと同じくらいの厚さに感じる。
裏側を見ると、電波を受信しやすくするためだろうか、上部だけツヤツヤの樹脂になっている。
ちなみに「Kindle Paperwhite 2012」では下にあった電源ボタンが裏側の右上に移動している。裏側全体を覆うカバーでは操作できなくなるし、下の方が使いやすかったのではないかと思う。
300ppiは想像以上で、「Kindle Paperwhite 2012」でも印刷物と同レベルと思っていたが、もはや印刷物と区別できないくらいの解像度だ。
「Kindle Voyage」の目玉機能の一つが「ページめくりボタン」だ。
最初使った時、意外と反応が悪いことにガッカリした。一番弱いタッチにも反応する設定にしてもイマイチ反応が弱い。そして、使っていて気づいた。これってタップするものではなかった。
タッチスクリーンでページをめくるように、タップしていたのだが、正しい使い方はあらかじめ「ページめくりボタン」の上に指を乗せておく。タッチスクリーンなら、ここで反応してしまうが、指に乗せた段階では反応しない。
上に乗せた指に力を加えると、「クッ」といった振動とともにページが切り替わる。それって便利なのか? タッチスクリーンと変わらないのでは? と思われるかもしれないが、ぜんぜん違う。
使ってみて初めてわかったが、タッチスクリーンの場合、指を画面から数ミリ浮かしていたり、別の場所に指を置いておき、ページをめくる時にタッチする。これが「ページめくりボタン」だと、ボタンの上に乗せたまま、ページをめくっていくことができる。使ってみるまでは良さがよくわからなかったが、使ってみてわかった。かなり便利だ。
指に力を加えるだけでページが切り替わるので、横で使っているところを見ても、どうやってページをめくっているか、わからないだろう。振動も「ブルブル」をイメージしていたが、まったく違った。小さく「クッ」といった感じなので、カバーを使っていたら気づかないかもしれないくらいだ。不快な感じはまったくなく、身体でページめくりがわかるので、むしろ心地よく感じた。
また「ページめくりボタン」は、右側、左側の両方にあるので、今まで「Kindle Paperwhite 2012」では左手で操作していたが、右手でも操作できるようになった。通勤電車で利用しているので、地味に嬉しい。
結論
「Kindle Voyage」は、電子書籍端末の完成形に近いレベルの完成度だった。
「Kindle Paperwhite 2012」の解像度212ppiと、「Kindle Voyage」の300ppiでは次元が違った。
212ppiでも十分綺麗だが「印刷物に近い」で、300ppiは「印刷物と区別がつかない」といった感じだった。今後、さらに解像度の高いものが登場するかもしれないが、これで十分ではないかと感じた。
「ページめくりボタン」も使ってみると、想像以上に便利だった。聞いただけでは何がよいのかよくわかりにくい地味な機能だが、使ってみると、使いやすくなっていることが体感できるだろう。
今回購入したのは「Kindle Voyage」の中でも一番高い「キャンペーン情報なし」「Wi-Fi + 3G」モデルで、28,680円した。(なぜこの機種にしたかは「KIndleを初めて購入する人にオススメする機種はこれだ!」を読んで欲しい)
正直、本を読むために3万円近いお金を出すと思うと、誰にでもすすめることはできないと思うが、買ってよかったと思った。これから壊れるまで数年間は使いたいと思う。
最後に
どうでもいいような話だが、ちょっと気になったことが2つあった。
なぜか下に表示されるおすすめが、英語の本ばかり。言語か地域か、何か設定し忘れたところがあったか? と思って設定を調べても問題はないはずなのだが、なぜか英語の本をすすめられた。
もう1つが、上の写真のように何点か表紙が表示されない本があった。ダウンロードし直したり、同期したり、再起動したり、いろいろ試みたが、表紙が表示されなかった。
英語の本のおすすめは、2日ほどしたら日本語の本がすすめられるようになったが、表紙はいまだに表示されないままだ。
普通に本は読めるので問題はないが、ちょっと気になった。