あれも欲しい。これも欲しい。もっともっとお金も欲しい。そんな人に「シンプルだから、贅沢」

シンプルな生活をしたい。

この手の本の中で一番心に響いた「ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -」」で紹介した「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を読んでから、そんな風に考えるようになったりしました。

そんな時にこの本を見かけ、読んでみました。

シンプルだから、贅沢(ドミニック・ローホー/原 秋子)

シンプルだから、贅沢」(ドミニック・ローホー/原 秋子)です。

読んで見たら、ちょっと、いや、かなり期待していた内容と違いました。

これ、女性向けの本です。たぶん。

オッサンが読んでも参考にならないわけじゃないけど、上品で生活に余裕のある女性にピッタリな気がしました。

例えば「贅沢=裕福」ではないという話のたとえ話がこちら。

私のフランス人の友人のひとりは決して裕福ではありませんが、それでも贅沢な暮らしをしています。
毎年春になると、その友人は数週間シチリア島に小さな家を借りるのです。もちろんその家は簡素な小屋ですが、地中海を一望する素晴らしい眺めの窓から朝日が差し込む時間に目覚め、ときには隣の家にオリーブの実を買いに出かけるそうです。

うん、確かに贅沢な感じがします。でも、これ、フランスでは裕福でなくても実現できるのかな?
日本で数週間どこかの島で同じように過ごそうと思うと、ある程度裕福じゃないと実現できないような・・・

骨董市で年代を感じさせる商品を購入して、古びたアパートをおしゃれに変えるとか、とてもステキなアドバイスだと思うのですが、日本離れしてるというか、これ、読んで参考になる人いるんかな?

まぁ、例えの話はどれもピンときませんでしたが、考え方は理解できるので、これでよいのかもしれません。

最後に共感できたところを2つ紹介します。

「選択肢が多いほど幸福度は下がる」という話の中で。

バイキングスタイルの食事が嫌という人もいるでしょう。どの料理がいちばん美味しいのかがわからないので、すべてを試してみたくなり、結局食事を味わうという本質的な楽しみを台無しにしてしまったりするからです。

バイキングや、食べ放題でも、もちろん美味しいお店もありますが、種類の多さや食べられる量の多さを売りにしているお店は、得てして美味しさを売りにしていないお店が多いように感じます。
種類や量は少なくてもよいので、美味しいものが食べたいものです。

「日常にうるおいを与えるお金の使い方」という話の中で。

贅沢とは、お金の奴隷にならないこと、借金を作らないこと、そして必要最低限の生活が保障された老後(安心のない幸福はあり得ない)、お財布の中身を気にせずにときおり小さな楽しみを味わえること、なのではないでしょうか。

必要以上のものは買わない。身の丈に合ったお金の使い方をする。そうありたいと最近感じるようになりました。

あれも欲しい。これも欲しい。もっともっとお金も欲しい。そんな人は、ぜひ読んでみてください。いろいろ考え直すきっかけになるかもしれません。