福袋初心者へ贈る、福袋の大切な話

すでに販売したり、受付をしているところもありますが、明日、1月1日からいろんなお店で福袋が販売されます。

福袋初心者へ贈る、福袋の大切な話

僕も80年代後半から2000年代の半ば頃まで、福袋が好きでよく買っていました。最近はつまらなくなってしまいましたので、ほとんど買っていませんが。

どうしてつまらなくなったのか、どんなものを買ったのかなどを思い出して書いてみようと思います。

これから福袋を買う人の参考や、福袋の行列の時間潰しになれば幸いです。

1980年代の福袋

福袋の歴史をさかのぼると、たぶん100年以上前の「えびす袋」だとか、そういう話になってしまうと思います。今のような福袋が一体いつにできたのかは知りませんが、1980年代には百貨店で福袋を販売していたと記憶しています。

80年代頃、服屋さんや雑貨屋さんでも店頭に置いていたので、ほぼ今と同じように売られていたのですが、今とは雰囲気が違いました。

アタリ・ハズレがあるのが福袋

何が違ったのか?
「行列しなくても買えた」
「福袋専用商品が少なかった」
「アタリ・ハズレの差が大きかった」
この3つが今とは大きく異なり、楽しみ方も違いました。

お正月、服を買いに行くと、店頭に福袋が並んでいましたが、今ほど買う人はいなかったように感じます。

見ていると、店員さんに「どれもアウターが入っているので、1万円はお得ですよ」みたいなことを言われたりします。で、袋を持ってみると、重さや中の量がバラバラなのです。

今はほとんどは福袋専用商品です。だからどの袋を買っても、まったく同じか、ほぼほぼ同じランクの商品になっています。ところが、80年代頃は店頭で販売しているものを詰めて売っているお店が多かったように思います。

ズッシリ重い袋や、パンパンに詰まった袋、スカスカの袋、妙に軽い袋など、いろいろあり、くじ引き的な楽しみがあったのです。だから、2人で2袋買うと、同じモノが出てくることは少なかったです。同じ金額で同じ福袋を買ったのに、開けてみるとあきらかに自分がハズレだった時に使うとピッタリな言葉がこれ。

【これを使うと福袋上級者っぽく感じるキーワード(1)】
これ、自分では選ばないアイテムやけど、なかなかええわ。

「アウターが必ず入って、この重さ・・・ 革ジャンやな。よっしゃ、これや!」と思って選ぶのですが、たいていぜんぜん想像もしていなかったモノが入っていることが多かったです。たまに「これ誰が着るねん?」みたいな普通の人にはとうてい着こなせないようなオシャレ上級者向けアイテムが出てくることもありました。

中には明らかに売れ残り商品を詰め合わせているお店もあったので、アタリ・ハズレが多く、そこが福袋の楽しいところでした。

雑貨屋さんの福袋で、クリスマスツリーのセットが出てきた時は「これから12ヶ月間も寝かせておけと言うのか!」と恨みましたが、まぁ、おもしろいネタになるので、それはそれで楽しめました。

1990年代の福袋

90年に入ったあたりからだと思うのですが、福袋専用商品が多くなってきました。店で販売しているものを詰めていた頃は、秋に買ったシャツと色違いのシャツが出てきたりすることがありました。

そういう時に使うピッタリな言葉がこれ。

【これを使うと福袋上級者っぽく感じるキーワード(2)】
これ気に入っていたから、ちょうどよかったわ。

こういうことがなくなっていったのです。こうなると、2人で2袋買うと、まったく同じものが2セットになってしまいます。複数で買う楽しみがなくなりました。

では、いつ頃から行列に並ばないと買えなくなっていったのでしょう?

2000年代の福袋

いつからというハッキリしたことはわかりませんが、オークションの普及が大きく関係していると言えるでしょう。

福袋の転売ヤーは許さん!

それまでハズレが出た時は、無理矢理がんばって着こなすか、誰かまわりの人にあげるか、捨てるかしかありませんでした。

オークションを使うと、万が一ハズレ出ても、値段を下げれば買い取ってもらえるようになったのです。

僕も絶対に着そうにない服が出た時、Appleのラッキーバッグでほとんど持っているモノが出た時、オークションに出したことがあります。

捨てるよりマシと思って、半額くらいで出品したのですが、な、な、なんと! 終わってみれば、買った金額より高くなっていたのです。

マジか!?

つまり、並んで気に入ればホクホク。気に入らなくてもオークションで現金化。運が良ければ元値よりも高く現金化でホクホク。ということになったわけです。

それどころか、最近は元々使う気もなく、転売目的で並んでいる人も多いと聞きます。本当に欲しい人に買ってもらえないのはなんだかなぁ・・・って気がします。

(オークションでの売価−購入金額)÷並んだ時間=時給
これで時給を計算すると、とても僕には正月から並ぶ気にはなれないのですが、とうぶん行列は免れることはなさそうです。

最近の福袋

行列以外に福袋を買おうと思わなくなった理由が福袋専用商品ばかりになったことです。

福袋専用商品って、誰からも文句を言われにくい、誰でも着られそうな、無難なものが多く感じます。

福袋に無難なモノは求めていない

昔はよくもわるくも売れ残り商品を中心に袋詰めされていたので、なかなか手を出しにくい尖ったモノや、ファッション上級者向けアイテムが出てくることもよくありました。

複数色展開しているニットなら、無難な色ではなく、売れにくそうな個性的な色とか、自分では選んで買わないようなアイテムが出てくると「これはどうやって着こなせばいいのか?」と考えて、それを着こなせるようになった時に使うピッタリな言葉がこれ。

【これを使うと福袋上級者っぽく感じるキーワード(3)】
これを着こなせるようになると、またワンランク、オシャレになるな。

福袋に無難なモノは求めていないのです。おもしろいモノ、誰も買いそうにないモノ、尖ったモノを求めているのです。最近の福袋には、そういう遊び心がなくなったように感じます。

個人的に「中身の見える福袋」は福袋じゃないと思っています。「わしは認めんぞ! あんなものは福袋とは言わんのじゃ!」と言いたいところです。

2016年の福袋

それでは最後に、1年前の福袋の中身をいくつか見てみましょう。

悪くはない。

悪くはないけど、色も形も無難すぎ?

もうちょっと冒険して欲しいなぁって気がします。

どれもそのまま使えそう。

というか、すでに持ってそうな感じがするのです。

もっと「おい、バイヤー、誰が買うと思って、これ仕入れてん?」みたいなのが1つ、2つ欲しいところです。

これもハズレなし。

1つくらいとんでもないハズレ入れてくれよ〜!

オチみたいなのが欲しいねん。

服以外の福袋では、食べ物とかはオススメです。

ハーゲンダッツみたいに、いつも食べているものがちょっとお得に買えるのはいいですね。

スタバなんかは福袋専用商品ですね。

6,000円と結構ええ値段しますが、タンブラーやマグカップが気に入ればよいのではないかと思います。

ハロウィンの売れ残りなんていいじゃないですか。

福袋専用に作った製品ではなく、ちゃんとハロウィンの時に売っていた製品なので、絶対美味しいはず。

ただ、ハロウィンの時に売れ残っただけのモノなので、これはいいですね。

こういうのは地味ですが、内容はかなりいいモノが多いです。

自分では絶対買わないような高級なジャムとか入っていたことがありますが、めちゃくちゃ美味かったです。

こういうのも地味で、なかなか手を出さないと思いますが、お得です。

もし見つけたら買ってもよいと思います。

フルーツに3,000円って高くね?

みたいに思われるかもしれませんが、デパートの果物なので、お得で、きっと美味しいはず。

オリジナル・グレーズド ダズン(12個入り)は美味しいけど、大家族向けですね。

1人、2人で食べると、大変だと思います。

これは個人の好みの問題で、僕はスケジュール帳より、5ミリ方眼の方が欲しいです。

そうじゃなくて、誰が見ても明らかにハズレみたいなアタリ・ハズレのある福袋はないのか?

そんな方にオススメなのがこちら。

おい、これどうするねん?
そう思ってしまいますが、笑ってネタにしてしまいましょう。みんなに配りながら、この話をすると、きっとみんな爆笑してくれるはず。それはそれでいいんじゃないかなと思います。

ここは他にも結構ヒドいものがあるので、「【画像】2016年も三月兎の福袋がヤバ過ぎた件。同じiPhoneケースが40個 : IT速報」を見て笑いましょう。

福袋で金儲けしようなんて思っちゃダメ

長々と書いてしまいましたが、福袋はアタリ・ハズレがあるもの。あたればラッキー! はずれたら笑ってネタにしましょう。

これで金儲けしようなんて思っちゃダメです。

今はハズレが出るとすぐにTwitterに「鬱袋」なんてアップされてしまうので、お店もなかなか尖ったものを入れにくくなっていると思いますが、そんなことに負けないで、おもしろいネタを提供してもらいたいものです。

まぁ、いろいろ書いたけど、あくまで僕だけの感想なので、正確なことは知らんけど、こんな感じです。

あと、今回のイラストは全部「かわいいフリー素材集 いらすとや」のイラストです。