「半沢直樹 アルルカンと道化師」そういう人に私はなりたい
「半沢直樹 アルルカンと道化師」(池井戸 潤)を読んだ。
「基本は性善説。だが──やられたら倍返しだ」
2020年のドラマ「半沢直樹」も面白かった。7年前の前作もこんなに大げさな演技だったかな? と思ったが、観始めるとクセになる。
敵役はよくこんな憎たらしい表情ができるなと思うくらい、敵も味方も登場する人みんな素晴らしい。全体を通しての話の流れもありつつ、毎回スカッとする場面も用意してくれ、本当に毎週が楽しみだった。
もう観られないのか... というわけで新作を読んだ。
映画やドラマの原作を読むと、たいてい原作の方が面白いと思うのだが、半沢直樹に関してはドラマの方が面白いと思う。
半沢直樹の原作が面白くないわけではない。原作も面白いけど、独特の世界観のドラマが特殊なのだと思う。今回読んだ半沢直樹も面白かった。
今回は渡真利の気持ちで読んでいた「このままでいいのか? 左遷させられるぞ」「そうなったら、それまでの組織だったということだ」とハラハラした。池井戸潤なのだから、絶対最後は溜飲を下げてくれるはず。
でも、どうやって? 最後は「そう来たか〜!」本を読みながら、心の中でスタンディングオベーションだった。
ドラマとは違うけど、誰が読んでもきっと楽しめると思う。
今回登場するある人のセリフ
「いまどきの銀行員は、内側に目を向けてるような連中ばかりや。会社の方針や上司の指示とあれば、それが間違っていようと無条件に従う。そやけど、あんたは違う。銀行員としてという前に、ひとりの人間として信用に値する。そう思ったからこそ、あんたにはわしが考えてきたことを話したし、相談に乗ってもらった。そして見事にそれに応えてくれた。冥土の土産ができた」
銀行員ではないが、間違っているとわかっていながら、会社の方針や上司に従うような人間にはなりたくない。そして、こんな風に思って貰えるような人間になりたい。
- ←前の記事
- 集中力をアップしたいなら、スマートタイマー「minee」(マイニー)
- 次の記事→