通販やるなら読むべし!「ゼロからはじめる通販アカデミー」

5月15日、東京ビッグサイトで開催された「Web&モバイル マーケティング EXPO」に行ってきました。

朝から夕方まで、セミナーや出展されているブースで情報収集し、クタクタになって帰ろうとしていた時、追いかけるようにして呼び止められました。

「この本の著者です」

そう言って目の前に差し出されたのが、この「ゼロからはじめる通販アカデミー」でした。

ゼロからはじめる通販アカデミー(田村 雅樹)

声を掛けてくれたのは、株式会社ダイレクトマーケティングゼロの代表取締役 田村雅樹さんでした。

名刺を交換して、1冊1,728円の本を手に入れる。
まるで現代の「わらしべ長者」のように思えるかもしれませんが、実際には展示会の後、メールマガジンが送られてくるようになったり、営業の電話がかかってくることも少なくありません。

だから、あまり興味のないものはもらわないようにしていますが、最近、化粧品の通販に携わることもあるので、今回はありがたくいただきました。
とは言え、著者自ら渡しに来るくらいなので、正直なところ、あまり内容に期待はしていませんでした。

しかし、読んでみたら、これがかなりよかった。
商品の説明はどうしろ、広告はこうして新規顧客を呼び込め、みたいな「通販サイト」の作り方や運営のやり方みたいな本かと思っていたのですが、もっと範囲が広いのです。

通販サイトの作り方以外に、事業計画から、商品開発や、コールセンター、物流、組織についてまで載っています。
つまり「通販やるぞ!」となった時、この本を読めば、どんなことをやらなければいけないのか、一通りわかるようになります。

では、すでに通販をスタートしている人には必要ないのか?
そんなことはありません。

例えば「新規顧客の年間LTV(受注額の累計)は本品初回受注単価の三倍以上を目指す」「コールセンターでの解約回避率は五〇%以上を死守すべし」など、たくさんの「勝利の方程式」と呼ばれる数字の目標が載っています。これを自社の通販の数字と比較するとどこが良いのか、悪いのか、見直す時にとても役立つはずです。
もちろん目安なので、業界や扱う商材によっても変わってきますが、把握しているのとしていないのでは、大きく異なります。

また「よくありがちな失敗」も紹介されているのですが、そのままでは生々しすぎるからか、マンガで紹介されています。

「ゼロからはじめる通販アカデミー」(田村 雅樹)のマンガ

話の内容はどれも笑えないようなものばかりなのですが、通販やっている人なら、あるある過ぎて笑えるのではないかと思います。

この本、ビジネス本にしては珍しく、しおりが挟んであったのですが、よく見ると「¥50,000 OFF」の文字が。
株式会社ダイレクトマーケティングゼロ」のコンサルの割引きチケットになっていました。

う〜ん、さすがにぬかりがないと思いました。