ゆっくり本を読む時間がない人に「10分間リーディング」で辞書的読書術

「10分間リーディング」(鹿田 尚樹)を読みました。

もっと早く本を読めれば・・・
もっとたくさん本を読みたい・・・
誰でも一度は考えたことがあると思います。
実際、同じことを考えてる人は多いはず。書店に行くと速読のジャンルの充実ぶりに驚かされます。
しかし、そんな習得できるかどうかわからないものに時間をかける気にならず、僕は今まで手にすることはありませんでした。

この本もその中の一つで、なんと10分で1冊本を読めてしまうと言うのです。
でも、この本が他と違ったのは、「速読をしないで」と言うところです。
10分間リーディング

速読しないで1冊読める!「10分間リーディング」
早く読めて忘れないリーディング3.0!
(1) 10分間で本を読む
(2) 読んだらすぐに記録する
(3) スキマ時間で記録を見返す
(4) 読んだことを誰かに伝える
さっそくやってみましょう!

これなら、自分にもできるかもしれない。そう思って手にしました。

以下が10分間リーディングの流れです。

  1. 本選び=「はじめに」を読んでおく
  2. 目次をじっくり読む
  3. 「第2のタイトル」を決める
  4. STEP3の「答え」を探しながら読む
  5. 1冊10分で読み切る

ね? 簡単でしょう?

「最初から最後まで全部読む必要はない」

「まず目次を読んで自分に必要なところを選んで読みましょう」

この本に限らず、最近読んだいろんな本にも同じようなことが書かれています。
確かに1冊まるまる読んでも、感銘を受けたり参考になるのはほんの一部ということも多いです。
でも、気になるのは、読むところ読まないところを目次だけで選んでしまっていいのか? それも自分のセンスで? というところです。
もし読まなかったところに重要なことや興味あることが書かれていたら・・・ そう考えると難しく感じます。
第一、読まないページがあるなんてもったいない・・・
今までそんな風に思って実践できませんでしたが、これを読んで気付きました。

「この本から得ることは1つと決める」
2つのテーマが混在すると、読む目的がぼやけてしまうので、次のようにルールを決めています。
10分間リーディングでは、この本から得ることは1つ、と決めて読みます。

たとえば、この『10分間リーディング』なら「本の読み方」や「本の選び方」「記録の方法」など、いくつかの細かいトピックスが1冊の本の中に詰まっていますが、「本の読み方」なら、それだけを学びます。「記録の方法」なら、それだけを学びます。
もしどちらも読みたいときは、もう一度新しいタイトルをつけて読めばいいのです。

これって何かに似てる。そう考えていてわかりました。
辞書です。
辞書みたいな読み方なのです。

辞書は始めから終わりまで読んだりせず、知りたいことを調べて読む。普通はそんな使い方だと思います。
この10分間リーディングもまさにそれと同じだと思うのです。
今、知りたいことだけを選んで読む。
次に同じ本を読む時は、その時知りたいことだけを選んで読めばいいのです。

机の上の整理方法が知りたくて整理術の本を読むときは、部屋の整理方法は必要ないかもしれません。
スキマ時間の有効な使い方を知りたくて時間管理の本を読むときは、休日の時間については求めていないかもしれません。
手帳の書き方が知りたくて手帳術の本を読むときは、手帳選びの情報は必要ないかもしれません。
つまり、本を最初から最後まで全部読んでいると、その時必要でないページも読んでいることが考えられるのです。

そこで『10分間リーディング』というわけです。

小説などストーリーを楽しむ本には使えませんが、ゆっくり本を読む時間がない人にはオススメです。
今後、本の読み方が変わってきそうです。