なぜ割り箸の袋をノートに貼るのか?「人生は1冊のノートにまとめなさい」

「人生は1冊のノートにまとめなさい」(奥野 宣之)を読みました。

人生は1冊のノートにまとめなさい

人生を1冊のノートにまとめろと言われて、どんな内容の本を想像しますか?
僕は自分史でも作るのかと思いました。
それもそんなに遠くはないのですが、この本のテーマは「ライフログ」です。

ちなみにこの本、タイトルですぐわかると思いますが、「中途半端に感じた「情報は1冊のノートにまとめなさい」」で紹介しました「情報は1冊のノートにまとめなさい」の第三弾です。

「ライフログ」とは

「ライフログ(life log)」とは「人生や日々の記録」のこと。船乗りがつける「航海日誌」のように、自分の身の回りに起こったことや見聞きしたことを、できるだけそのまま記録しておくことです。
最近はユビキタス・キャプチャーと言われた方がピンとくる人も多いのではないでしょうか?
要はアレです。

他の本でも同じようなことが書かれているのを読みましたが、正直、僕にはピンときませんでした。
ブログなどで公開されているライフログ(ユビキタス・キャプチャー?)を書き込んだノートを見たことありますが、その時感じたのも「こんなものメモしてどうするんだ?」「こんなレシートまでノートに貼って、後で何に使うんだろう?」といったことでした。

僕のノートは実用一辺倒で、読んでもおもしろくはありません。たまに描くラクガキを除くと、後は仕事のメモや防備録など。
後で必要になると思われるもの以外書いたりしません。だから、必要な時にしか読み返すことはありません。
後々必要になるかどうかわからないようなことを書く習慣がないのです。

そんな僕にもわかりやすく、この本ではライフログをどう始めて、続けていくかを「書く」「貼る」「読み返す」の三つのステップに分けて書かれています。

三つのステップ

ステップ1「書く」
自分の生活や時間の流れを目に見えるかたちにする
ステップ2「貼る」
ノートをビジュアル化してより楽しめるようにする
ステップ3「読み返す」
過ぎ去った時間と成長の実感を作り上げる

今まで僕が貼っていたものは、資料やグラフなど書き写すのが面倒なものでした。だから割り箸の袋や、本に入っていた補充注文カードなど、書き写す必要がなさそうなものをノートに貼っている人を見ると「なんでそんなもの貼るの?」と思っていました。

なるほど、いろいろノートに貼るのは楽しむためだったのです。そう言われてみれば、マスキングテープなど使ってスクラップブックみたいにいろいろ貼っている人も見ましたが、まさにあれは貼って楽しんでいるのがよくわかります。
ただ、紙などいっぱい貼って、倍近く分厚くなったノートを見ると、会員カードなど入れすぎてパンパンにふくれあがった財布を見ているようで、なんとなくカッコわるく感じてしまいます。手当たり次第に引き出しに物をつっこんで、整理ができない人のように感じるのは僕だけなのでしょうか?

そして三つのステップの中でも、うまくノートを活用できていない人の大きな理由が、ステップ3の「読み返し」の不十分さにあるそうです。

たかがノートじゃないか「モレスキン『伝説のノート』活用術」」で紹介した「モレスキン『伝説のノート』活用術」にもありましたが、毎日15分ほど使って「日次レビュー」を行うか、一週間に一度まとめて「週次レビュー」を行う。そしてノートを使いきって、次のノートに引き継ぐ時に「代替わりレビュー」を行うそうです。

索引を作ったり、それをパソコンに入力したり、古いノートを持ち歩いて用もないのに読み返したり、ペンでマーキングしたり・・・
申し訳ないけど、どれも時間的に余裕がないとできません。
実現しようと思うと、まずはノートを見直す時間を作るように生活習慣を見直さないと、難しいと思いました。

最後に

僕はiPadも持っていますが、自炊(身の回りの本を裁断してスキャナーで読み込んで、自分で電子書籍のデータ化を行うこと)をしてiPadで本を読んでいる人がいることを知った時、理解できませんでした。
わざわざ所有している本を電子書籍データにして読むなんて、手間と時間がもったいない。
それと同じようなことを感じました。

何度もノートに書き写したり、後からデータ入力するなら、最初からデジカメで撮ったり、データ化した方が楽で早いのに。
僕のようにiPadもノートも手段として使っていると、割に合わない、無駄と感じることが多いように感じました。手段ではなく、目的と考える。これができるかどうかで、この本の評価は変わってくるように思います。
空気を残すというのも理解できますが、それよりも先に効率を選んでしまう考え方から変えていかなければと、思いました。

おもしろいと思ったのは「ライフログノートを補助するツール23」で紹介されていた「身の回りの紙片をすぐにステッカー化できる『シールメーカー』」(ザイロン)です。

上の穴から紙を投入し、下のテープを引っ張ると、シールになって出てくるそうです。
まずはこのあたりを手始めに、貼って楽しんでみようかと思います。