気軽にサクッと楽しむにはいいかも「七回死んだ男」

七回死んだ男」(西澤 保彦)を読んだ。

七回死んだ男(西澤 保彦)

主人公の大庭久太郎は特殊な体質(?)で、自分の意思とは関係なく時間の「反復落とし穴」に入ってしまうことがある。
「反復落とし穴」とは、同じ日が九回繰り返される。わかりやすくするために、二周目、三周目とカウントするのだが、一周目が終わると、次の日は二周目となり、一周目とまったく同じ日が繰り返される。
同じ日が繰り返していることに気づいているのは久太郎本人だけで、一日経ち次の周になると、前日のことはリセットされる。
これが九回繰り返され、九周目が次の日に引き継がれる。

ちょっとややこしいが、このルールは本を読むとすぐわかる。

祖父・渕上零治郎の遺産相続について話をするため、親戚一同を集めた渕上家で「反復落とし穴」が起こってしまう。
しかも、一周目には起こらなかった殺人事件が二周目に起こってしまう。
一周目に起こらなかった殺人事件が起こるはずがないのに、なぜ?
そして、九周目までに殺人事件が起こらないように、事件を解決できるのか?

読んでいる間は結構楽しめた。
久太郎と一緒に、あれこれ推理している時は楽しかった。

でも、九周目が終わり、真相がわかると・・・
ふ〜〜〜ん、なるほどねぇ・・・

あまり難しいこと考えずに、気軽にサクッと楽しむにはいいかも。