知らない人のための「クラウドファンディング」のススメ

「クラウドファンディング」ってご存じですか?

クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。

クラウドファンディング - Wikipedia」より

要は「インターネットで資金を集めて、何かやりたいことを実現する仕組み」で、知っている人も多いと思いますが、実際に出資したことがある人となると、まだまだ少ないのではないでしょうか。

というわけで、これからクラウドファンディングを利用してみようと思う人のために、今回から何回か僕がクラウドファンディングに出資した話をしたいと思います。何か参考になれば幸いです。

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出資と聞くと大金を投資しているようなイメージをされる方もいるかもしれませんが、実際はプロジェクトごとに数千円ほど、高くても2万円くらいまでのおこづかい程度の金額です。

で、ただ出資するだけでなく、それぞれ何らかのリターンがあったりするわけです。いろんなジャンルがあるわけですが、僕は世の中にない新しい製品や、ニッチで大手メーカーでは作られないような製品に出資することが多いので、その製品をいち早く手にしたりできるというわけです。

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よく使っている一つが「Kickstarter」です。英語が苦手という方は「Makuake(マクアケ)」なんていかがでしょうか?

いろんなプロジェクトを見ていて、気になったものがあれば、出資する。
これだけの簡単な話なのですが・・・

「通販と同じようなものッスね」みたいな感覚で利用すると、ちょっと違ったりするのです。

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なんとなく通販の予約販売みたいに感じるので、そういうつもりで利用すると、ガッカリすることもあります。

あくまで、そのプロジェクトに「出資する」ということなのです。で、プロジェクトが実現したら、リターンがある。ということです。

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まず、第一に「スケジュール通りいかない」です。

一度でも出資したことがあればわかると思いますが、まず遅れる。それも数ヶ月とか、長いものになれば1年くらい遅れたりします。

遅れるくらいならまだマシな方で、何の連絡もなしにプロジェクトを終了されていたこともありました。当然、出資したお金は戻ってきません。しばらく連絡がないな・・・と思ってWebサイトを見に行くと、しれっとページが削除されていました。せめて「技術的に無理でした」とか、連絡してこいよと思いました。

プロジェクトが失敗に終わった時にお金が戻る戻らないはサービスごとに違うようなので、そのあたり気になる人はサイトの利用規約などよく読んでおいた方がよいでしょう。逆に言えば、それくらい戻ってこなくてもよいくらいのつもりで出資しています。

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1ヵ月毎くらいに進捗状況の報告がありますが、「金型を作っているけど、うまくいかず...」みたいな感じで、またスケジュールの遅れを報告されます。そんな時も「また遅れるんかい! 何ヶ月待てばいいんだ!」みたいに怒ったりせず、「大丈夫、がんばれ!」と暖かい目で見守ってあげなければいけません。

数ヶ月遅れて、ようやく送られてくるのですが、ここでもあまり期待してはいけません。

今までの経験だけで言うと、写真でイメージしていたものより、実物の方がよいと感じたことはほとんどありません。逆にガッカリすることの方が多いです。長い間待っている間に期待しすぎるのでしょうか?

これ、先に実物を見ていたら出資しなかっただろなぁ・・・と思うことも少なくありません。そういう時は「これは通販ではない。あの時、出資したから製品化されたのだ。よかった」と思うようにしています。

大手メーカーの製品を見て「よくこんなもの製品化したな」とか、ケチをつけることがあると思いますが、あらためて大手メーカーの製品を見ると「よくできているよなぁ〜」と見直すことができるのも、クラウドファンディングのおかげだと言えるでしょう。

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これも「スケジュールが遅れる」に関係するのですが、数ヶ月待っている間に、自分の熱が冷めたり、製品そのものに興味がなくなることもよくあります。

出資した当初は、すごく良いものに見えて、めちゃくちゃ欲しかったのに、興味がなくなって、忘れた頃に届くと「そういや、こんなの出資してたな...」「あの頃は欲しかってんけどなぁ...」と、飽き性の自分を見なすきっかけとなるのも、このクラウドファンディングの良いところだと言えるでしょう。

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これもまた「スケジュールが遅れる」とつながってくるのですが・・・

市販で売られていないジャンルのものもクラウドファンディングの魅力だったりします。「これはいい!」と思って出資するわけですが、何ヶ月も待っている間に同じようなものが大手メーカーが製品化されることがあります。しかも、そっちの方が良い、いわゆる上位互換の形で。

そして、さらに数ヶ月後、ようやく手にするのですが、待ちに待って本当はスゴく嬉しいはずなのに、なんか素直に喜ばれなかったりする。これもクラウドファンディングの魅力なのかなぁと思ったりしています。

こんな魅力たっぷりのクラウドファンディングですが、ぜひ一度試してみていただきたいと思います。自分が出資したものが製品化された時は感無量です。

というわけで、次回から実際に出資したものをいくつか紹介したいと思います。