「フォースの覚醒」にガッカリした人へ。「ローグ・ワン」は希望の映画だ。
「ローグ・ワン/スターウォーズ」を観てきました。
正直、あまり期待していませんでした。なんせ「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」にちょっとガッカリしたので、「まぁ、とりあえず観てくるか」くらいの感じで。
あっ、今回も「ネタバレなし」なので、ご安心してください。
エピソード4〜6も、エピソード1〜3も、すべて映画館で観てきました。映画館で何度か観ましたし、LD、DVD、Blu-rayも入れると、何度観たか覚えてないくらい観ています。
でも、エピソード7は映画館で一度観ただけで、Blu-rayは予約して買ったけど、まだ封も開けていません。
「ローグ・ワン」はほとんど興味なかったので、エピソード3と4の間の話らしいというくらいの情報しか知りませんでした。「ローグ・ツー」「ローグ・スリー」と続く新三部作の第1話目と思っていたくらいです。
これぞスターウォーズ
映画が始まってしばらくは、知っている登場人物がいないし、聞いたことない名前ばかりで「誰が誰?」状態で、早い展開についていくのに必死でしたが、顔と名前が一致するとどんどん映画にひきこまれていきました。
予告編で、全地形対応貨物輸送機「AT-ACT」が南国の海を4本脚で歩いているのを観て、「スターウォーズでヤシの木? なんか違うよなぁ〜」って思ったのですが、映画で観てみると、意外や意外。ぜんぜん違和感ありませんでした。
観る前は、いろいろと「これはスターウォーズじゃない」とケチをつけることになると思っていたのですが、いざ観てみると「ローグ・ワン」はスターウォーズ以外の何者でもなく、本当にスターウォーズらしい映画だと思いました。
クライマックスの「主役の静かな闘い」「バリアーの解除を待つ艦隊」「バリアーの破壊をする工作隊」の3つ同時進行の闘いなど、「スターウォーズ」シリーズで観てきた「これぞスターウォーズ」という王道の映画でした。
フォースのない「スターウォーズ」なんて
「エピソード3/シスの復讐」でフォースの使い手であるジェダイはほぼ全滅し、「エピソード4/新たなる希望」でルークが登場するまで、フォースを使える人がいなくなっています。
でも「スターウォーズ=フォース」でもあると思うのです。フォースがまったく出てこない「スターウォーズ」って、ちょっと物足りない。
その穴を埋めるのがチアルート・イムウェという盲目の戦士修道僧。彼はフォースを使うことはできませんが、「ローグ・ワン」という映画にフォースを感じさせてくれました。
足りなかったパズルのピース
11年前「エピソード3/シスの復讐」を観た時、「これが『エピソード4/新たなる希望』のあのことにつながるのか!」と、パズルのピースを一つ一つ埋めていくように、謎が解決していきました。
今回「ローグワン」を観て気づきました。「エピソード3/シスの復讐」を観て、すべて埋めたと思っていたパズルはまだ抜けていて、完成していなかったことを。そして足りなかったパズルのピースが「ローグ・ワン」で埋めることができました。
デススターについて「どうしてあれだけの要塞があんな攻撃で・・・」と言われたりしていましたが、整合性がとれました。「エピソード4/新たなる希望」の謎が38年も経って、解けることになるとは思いもしませんでした。
最後に
終わりに近づいてくと、見慣れた景色に見えてきました。
初めて観た映画なのに、今まで何度も観たような・・・
「これはデジャブなのか?」
そして、スタッフロールが流れ始めた時、鳥肌が立ちました。
ここから38年前の「エピソード4/新たなる希望」につながっていく・・・ そう考えたら感動で泣けました。
「エピソード4/新たなる希望」のオープニングに流れる数行のあらすじ。
大戦のさなか。
秘密基地を発った反乱軍の複数の宇宙船が、邪悪な銀河帝国に対して初の勝利を収めた。
この戦いの中で、反乱軍スパイは帝国の究極兵器の秘密設計図を奪うことに成功する。それはデス・スターと呼ばれる、惑星をも破壊するのに十分な威力を備えた、武装宇宙ステーションだった。
「ローグ・ワン」で描かれているのは、これ以上でもこれ以下でもなく、これだけです。
今まで何も考えずに読んでいましたが、実はこんな物語があったと知ってしまったら、「エピソード4/新たなる希望」の見方も変わってくるのではないかと思います。
今後「エピソード6/ジェダイの帰還」で、エンドアの森にあがる花火を見た時、僕はジンたちローグ・ワンのことを思い出すでしょう。