読まれるブログタイトルのヒントがここにある「ネットで『効く』コピー」
いつも適当につけるブログのタイトル。
あとで読み返した時、自分でもイマイチだなぁ・・・と感じることも少なくない。みんなどうやってタイトルをつけているんだろ? と思っていた時、この本を見つけた。
「ネットで『効く』コピー」(有田 憲史)だ。
表紙に「広告、メール、プレスリリース、ウェブ、製品・サービス紹介など、どんなビジネスシーンでも役に立つ書き方、まとめました」と書かれているように、本来はビジネスで使われることを目的に書かれた本だ。
でも、読んでみると、ビジネスはもちろん、ビジネス以外でも活かせる内容だった。身につければ、ブログなどにもきっと役に立つだろう。
ネットの読まれ方は印刷メディアとは異なる
コピーライティングの本はたくさんあるし、勉強した人も少なくないだろう。この本でも、コピーライティング基本の基本から話が始まる。でも重要なのは、この本は「ネットで『効く』コピー」ということだ。
ネットの読まれ方は、印刷メディアとは異なる点が多い。
まず、ネットの文章は印刷メディアよりきちんと読まれない。このことはWebユーザビリティのエキスパート、ヤコブ・ニールセンの調査でも明らかになっている。だから、印刷メディアとまったく同じ書き方では読まれないことがある。
多くの人は、ページの冒頭をサッと眺めて何が書いてあるかをつかみ、その先を読むかどうかを決めるという。そしてページは下に行くほど読まれなくなる。だから、最後まで読んでもらうためには、工夫が必要になる。
結論を最初に書いたり、読む人の時間を無駄に費やさないよう、情報量の多いページはリードコピーに概要を書くなど、ネットならではの読まれるためのコツが紹介されている。
「基本」から、やってしまいがちな「あるある」まで
「センテンスは短く。できれば40字〜60字ほどに」など、具体的な数字とともに詳しく書かれていることも参考になると思うが、「ボディコピーを書くときは、まずシナリオ(全体の流れ)を考える」のように、考え方について書かれていることも参考になった。
もっと基本的なところでは「本当に手に入れたいのは商品ではなく価値」のようなことまで書かれている。
商品やその機能は価値というゴールのための手段なので、コピーを考えるときはベネフィットで終わることなく、価値まで創造する。誰でもわかっているはずだが、特長を並べただけのコピーもよく見かける。
よく見かけると言えば「差別化」だ。差別化は手段であって目的ではない。伝えるべきなのは商品がいかに優れているかということだ。
ライバルとの違いを探して、マイナーな差別化訴求をやってしまいがちだが、魅力的でないことの差別化はプラスにならない。ライバルと違いがなくても、ライバルが訴求していないなら訴求する。そうすることにより、お客さんはそれが商品の強みと受け取る。
他にも、言いたいことを一度に盛り込んで、内容はてんこ盛りだが印象に残りにくい「貧乏性コピー」など、やってしまいがちなことについても書かれている。
そして、ブログを書き直したくなった
仕事でコピーを書くことはほとんどない。だから自分には関係ない。
そう思ってしまうと、きっと損をする。
僕は過去のブログを書き直したくなった。
それは無理でも、せめてタイトルを全部見直そうかと思ってしまった。