値引きでしか売れない通販サイトに「なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?」

最近、通販サイトのブランディングについて考えることがあり、「なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?」(尼口 友厚)を読みました。

なぜあなたのECサイトは価格で勝負するのか?(尼口 友厚)

成功する通販サイトには、どこよりも安い「最安商品」か、他では売っていない「唯一商品」が必要です。これがなければ、たくさんある他の通販サイトと違いはありません。「このショップでなければ」という理由がなければ、選んでもらえません。

じゃあ、値下げすればよいのか?
確かに、安値というのは顧客にとって魅力です。しかし、一度値下げしてしまうと、正価で売りにくくなります。また、集まってくる顧客も「価格至上主義者」ばかりになります。彼らはお店のファンではなく、「安値」のファンなので、もっと安いショップが現れれば、そちらに行ってしまいます。

じゃあ、他では売っていない「唯一商品」が必要なのか?
商品以外に「唯一」の魅力を身につける方法があるのです。

成功する通販サイトには、商品だけでなく、サービス、コンテンツ、ファン同士のコミュニティ、付加価値などで、独自の魅力を身につけて、競合サイトと比べて唯一無二の存在になることができます。
これができれば、価格競争に巻き込まれることはない。なぜなら、価格に置き換えられない、強力な武器を手に入れたのと同じことだから。
という話でした。

これは、世の中に存在する、多くの通販サイトが抱えている問題ではないかと思います。楽天市場などのショッピングモールに出店していたら、検索すれば同じ商品を扱っているショップがズラリと並びます。価格順に並べられて、一番安いショップで買い物をされる。期間限定でがんばって値下げしても、売れるのはその時だけ。
「結局、安くなければ売れない・・・ どうすりゃいいんだ?」
そんな人に読んでもらいたい。と思いました。

また
「通販なんて『売上=来店数×成約率×平均客単価』だから、それぞれをちょっとずつ改善すればいいんだよ」
って人にも。

顧客は必ずしも「安さ」だけに惹かれるわけではない。
顧客が求めているのは、「よい取引」であり、「よい買物体験」だ。

他でも聞いたことがあると思いますし、わかってはいると思いますが、やはりこれかなと思います。

では、どうすればよい?
25の成功事例とあわせて、それに対する回答が書かれています。
25と聞くと少なく感じて「なんだ25しかないのか?」と思われるかもしれませんが、読んで見るとわかります。これだけあれば十分です。

扱う商品などによって、もちろん参考にならない話もあると思いますが、一つや二つはきっとヒントになると思います。
僕は抱えていた問題の突破口が見つかりました。