決してセコいわけではない「損したくないニッポン人」で、人の振り見て我が振り直せ

決してセコいわけではない。
むしろ好きなことにはパッとお金を使ってしまう質で、パッと使うとその勢いでパッパッパッと使ってしまい、だからお金が貯まらない。
でも、損はしたくない。

例えば、ショッピングセンターの駐車場に車を停めたとします。
駐車料金は1時間で600円。2,000円以上買い物をすれば2時間無料になります。

街中の普通の駐車場で、駐車代600円を払うならなんとも思わないのですが、「2,000円以上買い物をすれば2時間無料」と言われると、とにかく何か2,000円以上買い物をしないといけない気分になるのです。これが。

「欲しいモノがなければ、買い物せずに駐車代600円払えばいいじゃないか」
わかります。仰る通り、ごもっともです。
でも、何か損した気分になるのです。

すぐに買いたい物があればいいのですが、たまに買いたい物がない時があります。そんな時は困ります。とりあえずコンタクトレンズの洗浄液とか、何かストックしておくものでも買うか、いや、この前買ったばかりだし必要ないか。何か他に買う物はないかと、欲しくもない物を買うために探して時間を使って、それでも見つからず疲れることも少なくありません。

この気持ち、理解できる人は少ないと思うし、理解してもらいたいとも思わないけど、同じように感じる人っていないのかなぁ? と思っていたら、ありました。

それが「損したくないニッポン人」(高橋 秀実)です。

損したくないニッポン人(高橋 秀実)

スーパーでよくある「SALE 広告の品」「お買得品」「今月のお買得品」って、結局どれがお得やねん?
など、「あるある」の連続でした。スパゲッティの陳列棚の前で、割り算してg当たりの値段を比較して、悩んでいるうちにどんどん時間を損してしまう話など、とてもその気持ちがわかりました。

というわけで、「損したくない」をテーマにいろんな人のいろんな話が載っているわけですが、最初は「あるある〜!」と楽しんでいたのですが、読んでいるうちに、イヤになってきました。

読んでいて、共感できない「損したくない」話もあるわけです。「●●●●●すると損するので、●●●●●しないで、■■■■■■するようにしています」みたいなことが書かれているのですが、それらの「損」は読んでいると、他人からすると「そんなもん、ど〜でもええわっ!」「みみっちいなぁ」みたいな話が多いのです。

これって、僕の「駐車料金600円払いたくないので、とにかく2,000円買い物するようにしている」も、他人からすると「どうでもいい」話なのではないだろうか?
みみっちいと思われるのではないだろうか?

そんなことを考えていると、「損したくない」とか考えること自体が「損している」ような気分になってきて、そういうことは気にしない、考えないようにしようと思ってきました。

同じようなことを考えてしまう人、自分の考え方を変えたい人は、この「損したくないニッポン人」を読んでみてください。

客観的に自分を見ることができ、考え方やライフスタイルを振り返ることができると思います。