「火の粉」がおもしろかったので、同じ雫井脩介の「犯人に告ぐ」を読んだ

ドラマ「火の粉」がおもしろかったので、原作を読んでみたら話が違った」で読んだ「火の粉」がおもしろかったので、同じ雫井脩介の「犯人に告ぐ」を読みました。

犯人に告ぐ(雫井 脩介)

あらすじはこの通りです。

闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。
白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった―史上初の劇場型捜査が幕を開ける。

犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫) | 雫井 脩介 | 本 | Amazon.co.jp」より

この本は何年も前に購入したのですが、当時「劇場型捜査」ってどんなものだろ? と思ってこの本を選んだのですが、上巻には出てきません。6年前の誘拐事件だけで上巻は終わってしまい、下巻に入ってからいよいよ現在の事件の話になります。

ところが、この「劇場型捜査」がいざ始まってみると、意外とつまらないのです。テレビのニュース番組で犯人に呼びかけ、それに答えるように犯人は手紙を送ってくるというやり取りなのですが、結局、「連絡をくれ! 待ってるぞ!」で犯人がいつか出てくるか、ヘマをするのを待っているだけの状態で、緊張感がないのです。

むしろ、上巻の6年前の誘拐事件の方が緊張感もあっておもしろいのです。このままだとつまらなくなるなと思っていたら、裏切り者が出てきたりして、盛り上がってくるので、安心してください。

ただ、最後はやっぱり犯人任せというか、偶然によって、捜査を進め、こんなことで犯人の特定になる? みたいな方法で追い詰めていきます。

あんまり爽快感もないし、正直、ちょっとビミョーかなぁ?