誰の立場で観ても悲しい話「八日目の蝉」
「Amazonビデオ」で観た映画、今回は「八日目の蝉」です。
Amazonの説明がこちら。
今日まで母親だと思っていた人は、自分を誘拐した犯人だった。
「八日目の蝉をAmazonビデオ-プライム・ビデオで」より
21年前に起こったある誘拐事件―。不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去った女、野々宮希和子と、その誘拐犯に愛情一杯に4年間育てられた女、秋山恵理菜。
実の両親の元に戻っても、「ふつう」の生活は望めず、心を閉ざしたまま成長した恵理菜は、ある日自分が妊娠していることに気づく。相手は、希和子と同じ、家庭を持つ男だった。封印していた過去と向き合い、かつて希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜が見つけた衝撃の真実。
そして、恵理菜の下した決断とは...?
今日まで母親だと思っていた人は、自分を誘拐した犯人だった。
これだけ読んでもなんのこっちゃ? と、どんな映画かサッパリわからないと思いますが、そんな映画です。
不倫相手の赤ちゃんを誘拐して育てた野々宮希和子と、誘拐された秋山恵理菜と恵理菜の実の母親秋山恵津子、誰もが悲しい。
逆に、男はステレオタイプのどうしようもないクズの既婚男性に描かれています。
身につまされる人も多いのではないでしょうか。
あと、希和子役の永作博美がかわいかったです。希和子が恵津子よりかわいく良い人そうに描かれていたのでバランスがとれていましたが、逆に希和子が悪人っぽく、恵津子が良い人そうに描かれていたら、ぜんぜん違った印象になったはずです。
観る人の立場によっても同じことが言えます。多くの人が希和子や恵理菜(薫)の気持ちで観ると思うのですが、不倫され、あげくに赤ちゃんを誘拐された恵津子に感情移入して観ると、感じ方は変わると思います。
でも、誰の立場で観ても悲しい話に変わりはありません。
綺麗な風景など、とても心に残る映画でした。