なぜ喫茶店で仕事や勉強するとよいのか?「15分あれば喫茶店に入りなさい。」を読んだ。

「15分あれば喫茶店(カフェ)に入りなさい。」(齋藤 孝)を読みました。

僕は仕事帰りに喫茶店でゆっくりコーヒーを飲みながら、本を読んだり、考え事をまとめたり、文章を書いたりするのが好きです。
最近は帰りが遅いのでほとんど行くことができません。
たまに時間があっても30分あるかないかで「終電まで30分もないか・・・」とあきらめていたのですが、なんとこの本、15分あれば喫茶店に入れと言うではありませんか。

15分あれば喫茶店(カフェ)に入りなさい。

15分で何ができる? と思って、読んでみました。

なぜ喫茶店なのか?

仕事や勉強するなら、別に喫茶店でなくてもいいのでは?
そう思われる方もいらっしゃると思います。

そもそも、なぜ喫茶店なのか?
家だとデスクの前に座っても集中できなかったり、ダラけることがあっても、人の目がある喫茶店ではそういうことはできません。それでいて、コーヒーなどの飲み物があって、のんびりリラックスできる自由な雰囲気があります。
その「ちょっとだらけた公共性」が、自分をコントロールするのに最適で、仕事モードのスイッチが入るそうです。

僕の場合、おいしい飲み物があって、適度に人気(ひとけ)がある方が集中しやすいので、喫茶店に行きます。
だから同じスタバでも店によって好き嫌いがあります。
ビジネス街のスタバだと落ち着いてとても集中できるのですが、ショッピングセンター内やショッピングビルの中など買い物客で賑わうような場所のスタバは落ち着かず、あまり集中することができません。

だから、誰でも喫茶店がベストというわけではなく、人によってはもっとよい場所があるかもしれません。

こんな人にオススメ

この本は、喫茶店での仕事術、勉強術の本です。
喫茶店ではゆっくりリラックスしたり、ボーッと過ごしたいと考えている人にはあまり参考にならないかもしれません。
かといって喫茶店で集中して勉強したい、ちょっと空いた時間にアウトプットしたいと思っている人みんなにオススメかと言われると、正直ビミョーです。
僕もそうですが、喫茶店を勉強の場、仕事の場として使っている人にとっては、すでに実践していることであったり、あまり新しい情報は少ないかもしれません。

喫茶店でどんな過ごし方をすればよいのかわからない。喫茶店で効果的な勉強方法が知りたい。また次のようなことに興味がある。そんな方には参考になることが多いのではないかと思います。

本編で詳述しますが、ざっと簡単に紹介すると、喫茶店は次のような事柄に取り組むのに最適な場所です。

  • 思考を深める
  • 新しいアイデアを生み出す
  • 人生を整理する
  • 仕事を管理する
  • 問題の所在を明らかにする
  • 仕事の引き継ぎをする
  • メンタル・コンディショニングをする
  • 感想ノートをつける
  • 雑談のネタを仕込む
  • 雑用を済ます
  • 掘り下げて語る
  • 翻訳や勉強などコツコツ積み重ねる
  • 読書をする
  • 英会話を習う
  • 読書会をする
  • 二人会議をする
  • 仕事の予習復習をする
  • 自己客観視する
  • 懸案フックを作る
  • 相談事をもちかける
  • 試験勉強をする
  • 主婦の喫茶店利用法
  • 人を見極める
  • 他人の会話を聞く

喫茶店タクティクス・・・

この喫茶店での仕事術・勉強術を「喫茶店タクティクス」と呼ぶそうですが、もうちょっといい名前はなかったのかと・・・
僕はどうもこのタクティクスだとか、戦略・戦術といった言葉が苦手です。
会議などでも出てくることがあるのですが、そういう人に限って戦略と戦術の区別がついてなかったりして「それ戦略やなくて、戦術でしょ・・・」とガッカリさせられたりします。

この本もタイトルが「15分あれば喫茶店に入りなさい。」ではなく「喫茶店タクティクスでアウトプット」みたいなタイトルだったら本屋で見かけても手に取らなかったのではないかと思います。

インターネット依存から脱却

喫茶店ではパソコンで文字を打ち込むことはあっても、インターネットをすることはないそうです。
ちょっと無理矢理に感じるところもありますが、3つの理由です。

  1. 知りたいことに対して、確かな情報が期待できない
  2. 検索やネットサーフィンで時間が消費される
  3. インターネット依存は水平思考を促す

インターネットをしていると次から次へと考えが横にスライドしていく水平思考になりますが、喫茶店では自分の中で深いところで思考を進める垂直思考を行うことが勧められています。

僕も喫茶店ではインターネットでもなんでもできるiPhone、iPad、パソコンよりも、最初からテキストデータの入力しかできない「ポメラ」を使う方が集中できます。

ちなみに齋藤孝氏も最近ポメラを使われているそうです。「小道具の持ち込みは最低限に」の中で、テーブルの上に出すのは最低限必要なものだけにするよう書かれ、そこでポメラが紹介されていました。

「喫茶店タクティクス」の七つ道具

お茶を飲みながらリラックスしてやるのが「喫茶店タクティクス」なので、書斎や会社の道具をすべて持ち込んだりしないそう。
そこで、齋藤孝氏の七つ道具。

  1. 手帳
  2. クリアファイル
  3. 三色ボールペン
  4. A4用紙
  5. ノート
  6. 電子辞書
  7. 時計、ストップウォッチ

いたって普通?
「筆記用具」ではなく、「三色ボールペン」なのが「三色ボールペン情報活用術」の齋藤孝氏ならではといったところでしょうか?

僕が気になったのはストップウォッチです。
時計でもよさそうなのですが、最初に「押す」ことが大事で、ストップウォッチがよいそうです。
思わず紹介されていた「アルバ ピコ マルチタイマー」を買いそうになりましたが、あまり持ち歩く荷物を増やしたくないので、ストップウォッチも電子辞書もとりあえずiPhoneで代用しようと思っています。

そんな僕の七つ道具はこんな感じです。

  1. 手帳(ほぼ日手帳
  2. 四色ボールペン
  3. ポメラ
  4. ノート(モレスキン
  5. iPhone

あれ? 1個足りない・・・